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カイロの基本

カイロプラクティックと整体の違いとは?施術者を選ぶときに見てほしい5つのポイント

公開 2026.09.25更新 2026.10.04約6分で読めます

iPadの3D解剖図とアナトミートレインを示しながら、身体のしくみを説明する杉山

この記事の要点

カイロプラクティック
1895年にアメリカで生まれた手技療法です。背骨や骨盤などの関節と、神経・筋肉の働きのつながりに注目し、検査にもとづいて施術します。WHO(世界保健機関)が教育と安全の指針を出しています。
整体
日本で広く使われている言葉で、決まった定義はありません。指圧やマッサージ、ストレッチ、骨格の調整など、方法は施術者によってさまざまです。
選び方
日本では、どちらも国家資格ではありません。名前で選ぶより、学んだ内容・検査と説明・無理な勧誘がないか、で選ぶのがおすすめです。

1. いちばんよくいただく質問です

「カイロと整体って、何が違うんですか?」。初めて来られた方から、いちばんよくいただく質問のひとつです。どちらも手で身体を整えるので、違いが分かりにくいのは当然だと思います。

私はカイロプラクターですが、整体を否定するつもりはありません。この記事では、できるだけ中立に、違いと選び方をお話しします。

2. カイロプラクティックとは

カイロプラクティックは、1895年にアメリカ・アイオワ州で、D.D.パーマーによって始められた手技療法です(※1)。名前は、ギリシャ語の「手」と「技」を組み合わせた言葉です。

背骨や骨盤などの関節と、神経・筋肉の働きのつながりに注目し、問診と検査で状態を確かめてから、手や器具で関節の動きを整えます。

アメリカやカナダ、オーストラリアなどでは、法律で資格が定められていて、専門の大学で学んだ人がカイロプラクターとして働いています。WHO(世界保健機関)も2005年に、カイロプラクティックの教育と安全についての指針を出しています(※2)。

3. 整体とは

整体は、日本で使われるようになった言葉で、決まった定義はありません。指圧やマッサージ、ストレッチ、骨格の調整など、いろいろな手技をまとめて「整体」と呼んでいて、内容は施術者によって大きく違います。

経験を積み、丁寧な施術をしている整体師の方もたくさんいます。「整体だからよくない」「カイロだから安心」ということではありません。

4. 違いをまとめると

生まれ
カイロ:1895年、アメリカ
整体:日本で使われるようになった言葉
考え方
カイロ:関節と神経・筋肉の働きのつながりに注目し、検査にもとづいて施術する
整体:施術者によってさまざま
学ぶ内容
カイロ:資格が法律で定められている国では、大学レベルで解剖学・神経学・検査法などを学ぶ。WHO が教育の基準を示している
整体:決まった教育の基準はない
日本での資格
どちらも国家資格ではない

5. 日本の資格の現状

日本では、カイロプラクティックも整体も国家資格ではありません。手技の仕事で国家資格があるのは、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、はり師・きゅう師、理学療法士などです。

そのため日本では、「カイロプラクター」と名乗るのに決まった資格は要りません。どこで何を学んだかは、人によって大きく違います。一定の教育と試験を条件に登録する民間の制度として、JCR(日本カイロプラクティック登録機構)があります。

私は、東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(旧RMIT大学カイロプラクティック学科日本校)で4年間学び、Doctor of Chiropractic の学位を取りました。JCR 登録カイロプラクター(第2種)です。

背骨の模型を前に、本を開いて学んでいる様子
カイロプラクティックの教育では、解剖学・神経学・検査法などを学ぶ

6. 施術者を選ぶときに見てほしい5つのポイント

  1. 学んだ内容を示しているか:どこで、どのくらい学んだかを、はっきり示しているか。
  2. 施術の前に、問診と検査をするか:なぜ痛むのかを確かめずに、すぐ施術を始めないか。
  3. 説明が分かりやすいか:何をするのか、なぜそうするのかを、施術の前に説明してくれるか。
  4. 医療機関をすすめる判断ができるか:施術の対象ではない症状のときに、病院をすすめてくれるか。
  5. 無理な勧誘がないか:高額な回数券を急がせたり、不安をあおったりしないか。

この5つは、カイロでも整体でも同じです。名前より、施術者を見て選んでください。

座っているお客様の頭部を支え首の動きを確かめる施術者
施術の前に問診と検査をして、理由を説明する

7. 安全に受けるために、知っておいてほしいこと

厚生省(当時)は1991年の通知で、首に急激な回転を加える操作など、危険の高い手技を行わないよう示しています。また、骨粗しょう症や脊柱管狭窄症などとはっきり診断されている場合は、カイロプラクティックの対象にするのは適当でないとしています(※3)。

Rooton では、手技でひねって整える方法もよく使いますが、検査で状態を確かめ、必ず先に筋膜をゆるめてから、力加減を調整して行います。ほぐさずに、いきなりねじることはしません。身体が構えていない状態で整えるので痛みの負担が少なく、以前、強い施術で怖い思いをした方にも、安心して受けていただけます。

強い刺激が合わない方や、妊娠中の方・お子さんには、アクティベータ器を使った刺激の少ない方法を選びます。

先に医療機関へ行く目安

  • 強い痛み、しびれ、力の入りにくさがある
  • 発熱や、原因の分からない体重の減少がある
  • 転倒や事故のあとから症状が出た
  • 骨粗しょう症やがんの治療中など、持病について主治医に相談していない

8. 杉山から

「カイロと整体、どちらがいいですか?」と聞かれたら、私は「どちらか、より、誰に診てもらうか」とお答えしています。検査をして、理由を説明して、変化を一緒に確かめる。それを大切にしている施術者を選んでください。

気になることがあれば、問診で何でも聞いてください。

よくある質問

カイロプラクティックは、骨をボキボキ鳴らすものですか?

音を鳴らすこと自体は目的ではありません。関節の音は、関節の中の液体に溶けている気体が、気泡になるときの音です。手技で整えるときに音が出ることはありますが、Rooton では先に筋膜をゆるめてから行います。音が苦手な方には、小さな刺激の器具(アクティベータ器)を使う方法もあります。

整体とカイロ、どちらに行けばいいですか?

名前で決めるより、問診と検査をして、理由を説明してくれる施術者を選ぶのがおすすめです。強い痛みやしびれがあるときは、先に医療機関を受診してください。

カイロプラクティックは、健康保険が使えますか?

日本では、カイロプラクティックは健康保険の対象ではなく、自費になります。Rooton の初回は約60分 13,000円(税込)です。

参考にした資料

※1 世界カイロプラクティック連合(WFC)「カイロプラクティックの歴史」(WFC のページ ↗)
※2 World Health Organization. WHO guidelines on basic training and safety in chiropractic. 2005.(WHO のページ ↗)
※3 厚生省健康政策局医事課長通知「医業類似行為に対する取扱いについて」(平成3年6月28日 医事第58号)

杉山 慶彦

この記事を書いた人

杉山 慶彦Yoshihiko Sugiyama, D.C.

WHO基準カイロプラクター。東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(旧RMIT大学カイロプラクティック学科日本校)卒業。JCR認定登録カイロプラクター(第2種)。臨床10年。12歳で第5腰椎分離症になり、骨折から20年、自分の身体と向き合ってきました。施術場所は、ACカイロプラクティック中目黒です。

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